NEM決済フリマガイド(素案) 0.1.2

主にNEM決済を利用する場合のガイドライン(指針)を個人の見解でまとめてみました。
今後のNEMberの経済活動に少しでも貢献できれば幸いです。

NEM決済特有の項目についてマークをつけています。

本ガイドはNEM決済を利用する場合のガイド(素案)であり、様々な販売形態で自由に取引されるフリーマーケット取引のすべてを網羅するものではありません。
またフリマに限らず、即売会や物販でのNEM決済利用時に、あくまでたたき台として使用していただき、至らぬところは都度更新していく前提のものです。
免責として、本ガイドを利用した結果で生じたいかなる損害に対しても、責任は負いませんのであしからず。

◇事前準備編1(イベント前日まで)

イベント参加の申込完了後、開催日の前日までの期間に行うべき準備の一覧です。

販売する商品(物販orサービス)を決める

当然のことですが、まずは販売する商品を決めましょう。
出店条件をよく確認し、販売ブースの広さに合わせた物量を検討しましょう。
場合によっては販売して良いもの悪いものを事前に運営者へ確認する必要があります。
販売前ギリギリまで製作・準備するのは問題ありませんが、申告漏れでルール違反にならないように気をつけましょう。

商品の納期や搬入方法を把握する

基本的に商品はフリマ当日に各自手持ちで搬入することになるかと思いますが、製造元・仕入元が別で要納品の場合にはご注意ください。
また遠方から参加する場合、商材によっては輸送業者を利用することもあるでしょう。
現地で確実に受け取れるように、入念な確認をおすすめします。

「Wallet」を準備する。

売上金を保管するためのいわゆる「Wallet」(NEMアドレス)を作成しておきましょう。

Walletについてはこちらのサイトをご覧ください。
【NEM/XEM】Nano Wallet(ナノウォレット)の使い方(インストール方法)

Walletは大事なものです。特に秘密鍵が漏れてしまうと、売上金が盗まれてしまうことになりかねません。
また、Walletがインストールされた端末(PCやスマホ、タブレットなど)が盗まれても同様です。
十分に取り扱いに気をつけましょう。
また、仮想通貨取引所のアドレスは使用しないように。

補足として
イベント開催毎にWallet残高を0にして、さらにマルチシグアカウントを利用するとセキュリティ向上できます。
NEMのマルチシグ機能については下記サイトをご覧ください。
NEM(ネム)マルチシグ設定方法と落とし穴|xemを安全に保管する

値決めをする

NEM決済を行う場合、通貨の単位は基本的にXEMによる表示となります。値決めはXEM建てか円建てかをXEMと円のレートをみて事前に決めておきましょう。

例えばとある日の円とXEMのレートは「150.0円 = 1XEM」だったので、販売するネックレスを「10XEM/1個」と値付けしました(1,500円相当を想定)。
販売当日、XEMと円のレートは「200.0円 = 1XEM」になった場合、「10XEM/1個」のままだと2,000円相当の価額となり、当初想定していた1,500円から500円ほど乖離します。
これはXEM価額が上昇したので、販売者にとっては500円分の利益になりますが、購入者からすると(元の価格を知っている前提で)値上がりしたと損に感じます。
また、円とXEMのレートが「100.0円 = 1XEM」になった場合は、前述とは逆となり、500円相当の値下がりしたとして、購入者は得に感じます。
この考え方は、あくまで円建てで損益を考える場合に有効です。大多数の人は円換算でいくらなのか気にすると思いますので、値決めの際は念頭においてください。
また現行の税制度を考えると、当日の円とXEMのレートをメモっておき、円建てでいくらで販売したのかを記録しておくことが望ましいでしょう。
加えて仮想通貨の相場乱高下はよくあることなので、ある程度販売価格に振れ幅をもたせた設定もご検討ください。

仮想通貨の価格変動への対策としては、
1.販売当日の円とXEMのレートでXEM価格を決定し、乖離幅を少なくする。(値札の方は価格記入欄を空欄にしておき、当日開店前に書き込むなど)
2.または円建てで販売価格を決めておき、支払い時点のレートでXEM価格を都度表示(XEMReceiverなどを利用)する。
などが考えられます。
3.前述の「1.」に加えて、当日のレートの乱高下に備え、あらかじめXEM価格を決めておきながらも後述するQRコードにXEM価格を「0」としておき、購入者に「Wallet」上で直接手打ちしてもらう手もあります。
この方法は、一手間かかりますが、何らかの理由で販売価格の変更(値引きや割引など)が必要な場合に応用できます。

この値決め方法は、販売者によって様々かと思いますので、私はこうしているよって方はしいたけ(@taikibansyo)までご連絡ください(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

QRコード付きの値札を準備する

NEM決済は基本的に「Wallet」を使用します。購入者は「Wallet」の機能で販売価格分のXEMを販売者に送金するのですが、指定する送金先のアドレスは非常に長い(ハイフンなしで40字です)ので、そのアドレス情報を含んだQRコードを読み取って、送金をしてもらいます。
このとき、送信するXEMの数量(販売価格)を設定することができますので、合わせて設定しておきましょう。(方法は後述)
また、QRコードの周辺に販売価格を表示することに加え、送信先のアドレスの頭5桁くらいも表示させておくと、どのWalletへ送金されたのか目視チェックできるので便利です。

XEMReceiverを利用したQRコードの作成方法は下記ページを参考に、自作する必要があります。
XEMReceiver|仮想通貨NEMをお店で決済/ネム払い導入

【2018.1.14 21:22 追記】
nemket2017出店者「ねむぐま屋」さんからの情報で、当日の値札はこちらを利用されていたそうです。
QRコードと商品名と価格XEMを表示できるそうです。
NEM総合アプリ(Google Play)

nemket2017では下記のようにQRコードをその場で印刷できるプリンタも出展されていました。

ディスプレイ(什器)を準備する

限られた販売空間で商品を最大限魅力的に表現できるように、POPやディスプレイ(什器)にこだわってみましょう。
こだわると言っても、昨今は100円ショップである程度揃えられるようです。
また、ご自身でTwitterアカウントをお持ちの場合は、この機会にフォローしてもらえるように名刺やQRコードを準備しておくとGOOD!

開店のシミュレーションをする

ここまでの事前準備が整ったら、自宅などで模擬的に開店準備をしておきましょう。
入場時間から荷物の持ち運び方や品出し、ディスプレイや値札の並べ方などを事前に行っておくことで、当日のタイムテーブルに合わせた動き方をある程度把握できると思います。

このタイミングで、NEM決済を身近な人と実際に試してみると良いです。
仮想通貨の受け渡しを少額でいいので体験しておくと当日あわてなくてすむかと。

販売人員を決める

当日の販売人員は一人なのか複数人体制なのか。
また交代制を採用するのかなど、販売時間や現場の状況をよく考えて準備しておきましょう。(トイレや食事などで一時的に席を外す場合のことも検討しておく)

事前準備チェックリスト

NEM決済に関わる項目に絞っています。

□Walletの作成
□商品毎の値決め
□商品毎の値札(QRコード)
□おつり用の小銭は不要

◇事前準備編2(イベント当日開店前まで)

待ちに待ったイベント当日、会場前までの期間に行うべき準備の一覧です。
期待と不安が入り混じった緊張感のある不思議な気持ちになっていることでしょう。開場前にたんたんと準備を進め、気持ちを落ち着けましょう。

入場

会場使用開始時間に合わせて、早すぎず遅すぎない入場を心がけましょう。

設営

会場の設営が必要な場合は、助け合いの精神でみんなで協力しましょう。
また、ご自身のブースが使用開始できるようになったら、ディスプレイを展開しましょう。

本ガイドは、日中屋内で開催する小規模のイベントを想定しています。屋外で開催する大規模な場合は想定していません。

周囲を確かめる

両隣りの出店者さんにはご挨拶を忘れずに。
(もしかしたらお得意様になってもらえるかも!?)

また、会場の見取り図でトイレや運営者の位置を事前に確認しておきましょう。
トラブルが起こった場合の問い合わせ先も事前に聞いておきましょう。(ここでお隣さんに相談できると心強いですね)

値札(QRコード)の動作確認

事前準備編1で作成しておいた、値札の動作を確認しておきましょう。
当日お客さんが来店されるその場で、どのようにQRコードを読み取ってもらうかを、現場で確かめておきます。
また、当日のレートで販売価格を設定される場合は、ここで価格を記入しましょう。

◇販売開始編

イベント開始直後に入場者がたくさん来店する場合があります。準備を整えていたとしても不測の事態が考えられます。落ち着いてひとつずつ対応していきましょう。

開店

開店時間になったら販売開始です。
来店されたお客さんに元気よく、いつもより大きめの声で話しかけてください。
商品の良さを一番知っているのはあなたです。自信を持ってアピールしていきましょう!

NEM決済を受け付ける

お客さんが商品を買いたいと申し出たら、さっそくお支払いに進みましょう。
対象商品の値札からQRコードを読み取ってもらい、NEM決済を促します。
Walletに代金の送信/受信履歴(未承認取引欄に)が表示されたら商品をお渡しして大丈夫です。

尚、マルチシグ化されたアドレスから送金の場合には注意点があります。下記のページからその内容をご確認いただけます。

マルチシグでのNEM(XEM)決済における商品代金の入金確認方法について

ケーススタディ(1)QRコードを読み取れない

値札からQRコードを読み取った際、うまくいかない場合があります。
例えば、送金者がスマホ版のNEM Walletを利用していて、「NEMにアクセスを許可」設定をしていない場合。
送信先が連絡先に未登録となり、メッセージが表示されます。
一度、端末のアプリ設定画面を開き、連絡先へのアクセスを許可してもらいましょう。

ケーススタディ(2)接続が切断されています。と表示される

スマホ版のNEM Walletは接続先のサーバーとうまく接続できないと使用できません。
対応方法は下記ページをご覧ください。

NEMのモバイルウォレットで「接続が切断されています。」となった場合の対処法

◇販売後、後片付け編

イベントも終わり、やっと一息つける!と思いきや、もうひと頑張りです。
ブースを退出する時間までに後片付けを済ませましょう。

ブースをきれいにする

運営者から貸し出されていたものがあれば返却します。
忘れ物やゴミを残さないようにしましょう。

会場周辺の後片付け

体力と心に余裕があれば、会場周辺の後片付けも手伝いましょう。
困ったときはお互い様。両隣のブースの方にもお礼を述べておきましょう。

打ち上げ

このために頑張ってきたと言っても過言ではない人もいるのでは?(笑)
NEMを通して出会った者同士、貴重な出会いです。
話も弾むでしょうが、ほどほどに節度を守り、労をねぎらいましょう。
また、始まったばかりのこの界隈、今後の展望に花を咲かせ、次回の開催に向けてぜひ情報をシェアしていきましょう。